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中陰の過ごし方

カテゴリー:コラム    更新日:2009 年 1 月 1 日

これまで、葬儀を縁にして、さまざまな事をお話してきました。その中でも一貫して述べてきたことは、残された者が生きる喜びや生まれた意義に気づいていくことの大切さです。
 浄土真宗では、人が亡くなりますと、「浄土にお還りになられた」と表現します。亡き人を、浄土に還られた仏(諸仏)として受けとめる教えだからです。このことは単に、人が亡くなれば浄土に還り仏になるという理屈ではありません。
 亡くなった方が浄土に還り仏になられたということは、私がどう生きるのかということを抜きのしてはいないわけです。つまり、残された者自身の生き方が亡き人(死)から問われ、一切の人々を救おうと誓われた仏さまの大いなるはたらきに出あう縁となるかどうかです。
 私たちが、これまでの自分の生き方や生涯を振り返るのは、正にこの時でありましょう。そこに、生かされている身に生きる喜びへの感謝の心が生まれるのです。この一点に立って初めて、浄土に還られた仏さまとして、亡き人に手が合わされてくるのです。
 慌ただしく過ぎ去る葬儀後のこの中陰の期間にこそ、じっくりわが身を振り返りたいものです。そして、肉親の死を意味あるものと受けとめるためにも、仏さまの教えを聴聞する生活が願われます。
 この期間は、お内仏(仏壇)の近くに壇を設け,法名・ご遺骨・遺影を安置します。中陰の期間は、ともすれば中陰壇が中心になりがちですが、礼拝の対象はあくまでも御本尊(阿弥陀如来)です。お内仏のない場合は、住職に相談し、早い時期にお迎えすることをお勧めします。


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(2023 年 7 月 12 日)