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第57号 永代法要・坊守感話

カテゴリー:法話集    更新日:2011 年 7 月 1 日

永代法要の源信寺坊守の感話
 この様な席でお話をさせて頂く御縁をありがとうございます。帰敬式を行ったご門徒の皆様は、もうご存じだと思いますが、この略肩衣は坊守用でございまして、坊守は寺を住職と共に守る。住職の奥さんがなられるのが一般的です。
 今日皆さんが帰敬式を受けて法名を頂きましたけれど、私は先代の住職から付けて頂き、ちょっと女性の法名には思えない「釋尼義信」「義信」は男性に多い法名ですが知り合いの方が先代住職に、これはかわいそうだよと云って頂いたのですが、先代が私に変えようかと聞いてきたので、せっかくつけて頂いたので結構ですといってから、もう25年ほど立ちます。また、法名を見ると大体その方の性格が分かるとのことです。私の法名には私が義理固く気が強いとの意味が入っているそうです。皆さんは今日法名を頂きましたが、これは住職が付けた法名ですが,皆さんにあっているのではないでしょうか。
 私はこのお寺に嫁に来て40年ほど経ちますが、総代さんたちは嫁いでからの苦労話をしてくださいと言っておられるのですが、過ぎてしまうと苦労が思い出に変わってしまいます。
 先代は、私をとても可愛がってくださいまして、先代の話をすると涙が出てしまうのですが、それだけ大事にしてくださったのだと感じています。 先代は2年7ケ月病に臥しましたけれど最後まで良くしてくださいました。私より先代との付き合いが長い方もおられますので私がいい恰好が出来ないのですが。先代は本当に口喧しいと云うか、掃除洗濯から炊事をちゃんとおこなっていると満足な人でした。前坊守が亡くなってからお寺を守らなくてはならなかったのですが、性格が性格なのでお寺のお手伝いをさせて頂くのは最近で、先代が亡くなってからです。ですけど皆さんのおかげで坊守を勤めておれるのですが、勉強をすればするほど難しくなるばかりです。これが浄土真宗なのか、わかったつもりなんですが分かっていないのです。ですからたまに住職から云われるのですが、皆さんと一緒に勉強したり話し合いをしたりするのが坊守の役目なのかなと思います。ただ偉いわけでもなんでもないのです。皆さんと一緒の門徒の一人ですので、これからも宜しくお願い致します。
 年をとってくると、どの様なことでも感動します。先日枯れ葉を掃除していた時に枯れ葉が動くので触ってみるとカエルなのです。去年いたのが冬眠していたようです。かわいそうなので携帯で写真を撮ってから枯れ葉をのせてあげました。小さい頃、父の会社に行ってヨモギを取っている時、カエルを鎌で切ってしまい。父から夜になるとカエルが出てくるぞと言われ、本当に夢に出てきましたので子供のころいやな思いをしました。先日カエルを見て父から知らされた「いのち」の大切さを思い出しました。墓地を造る時、反対にあい、正直私もいのちを終えようとしたこともありましたが、帰って来て子供の顔を見ると元気を頂きました。今は感謝しております。この苦難を乗り越えてきたお陰で、家族一同、このお寺を守り皆さんと仲よくしていきたいと思っております。これからも源信寺を宜しくお願い致します。


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(2023 年 7 月 12 日)