通夜ぶるまい
通夜にお参りされた方にお斎(葬儀・法事などの仏事のときにいただく食事)でおもてなしをすることをいいます。お斎は、飲み食いすることを楽しむための食事ではありません。亡き人を偲びつつ、あるいは法話をきいたものがそのことをお互いに語りつつ会食する(仏さまと共に仏弟子が食事をいただく)という、仏事のひとつとしてあるものなのです。
お斎を共にいただきながら、(あなたは、必ず死を迎えなければならない身をこれからどう生きますか)という。亡き人からの問いかけを深く語り合えますならば、亡き人の、そしてふるまう側の願いに適うことでありましょう。
ともすると、急ぎ駆けつけてくださった方を十分もてなしたいという気持ちから、派手な食事内容になりがちですが、好ましいものとは言えません。食事の中身よりも、仏事としての中身を大切にしていただきたいと思います。
また、昨今、通夜の席で「通夜ぶるまい」をいただきますと、生寿司や刺し身などの料理が目立つようになりました。本来は、仏事における食事は精進料理(肉・魚介類を用いない、野菜や穀類、海草類の料理)なのです。このことも十分心して、改めていきたいものです。
通夜の挨拶「本日は皆さま、お忙しい中を亡き〇〇の通夜に駆けつけてくださり、心からお礼申し上げます。(次に、亡くなるまでの経過や家族の心境などを語られたり、また、葬儀当日のご案内などをされるとよいでしょう)お急ぎでない方は、このあと簡単な食事を用意いたしましたので、どうぞお召し上がり下さい。本日は、どうもありがとうございました」と
