一生過ぎやすし
医学の進歩により、日本人の平均寿命は、男女とも80歳を超えています。「人生五十年」と言われていた頃と、比較にならない長寿社会となりました。 それでも蓮如上人が「一生過ぎやすし」と仰っているように、10年20年30年長生きできたとしても、瞬く間に過ぎゆく人生に変わりはないようです。
私たちの一生を、列車に例えると、どうなるでしょう。
過ぎゆく月日の感じ方は
10代は各駅停車
20代は準急
30代は急行
40代は特急
50代は新幹線
60代以降はブレーキの壊れた弾丸列車のようだ、
ともいわれます。
みなさんは、どのように感じられるでしょうか。命の短さ、もろさを、身にしみて感じられるほど、人は、人間らしい生活を営むようになるといわれます。
消えゆく命を思うほど、「今、本当になすべきことは何?」と、自問せずにおれなくなるのです。
このことを昔から「無常を観ずるは、菩提心(ぼだいしん)の一(はじめ)なり」といわれるのです。
